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中国における 輸入木製梱包材の検疫規制
- 2015/11/5
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中国における 輸入木製梱包材の検疫規制7月からは厳しい検査が始まっている
International Standards for Phytosanitary Measures ISPM REPORT No.06‐32
2006 年7月掲載の上海検疫局ホームページより翻訳
輸入貨物木製梱包材に関する規則の全面執行新規定
森林に有害な生物が輸入貨物の木製梱包材に付随して入境することを防止し、我が国の森林 と生態環境および観光資源を保護するため、国家質量検験検疫総局では新しい輸入貨物木製梱包材検疫規定(国家質検総局2005年第 69号令)を制定し、また、関係部門と共に2005年第11号公告を連合発布して、(台湾、香港、マカオ地区を含む)輸入貨物木製梱包材は消毒処理を施 し、IPPCマークを付けることを要求した、この新規定は2006年1月1日に実施となった。輸入木製梱包材検疫規定の調整は多数国家に波及し、かつ範囲 が広いことを考慮し、関連貿易が順調に進むように、また、IPPCマークがないなどの違反輸入木製梱包材に対して寛大な措置を取るように、新規定には半年 間の猶予期間を設定した。新規定は2006年7月1日に正式実施とするが、規定による消毒処理とIPPCマークがないものや、マークが要求に合致しないもの、また、検疫により輸入 貨物木製梱包材から有害生物が捕獲されたものは、消毒処理・廃棄処分・積戻しなどにし、更に、輸入貨物木製梱包材の使用状況に関し、輸入企業が不正申告を した場合は厳しい検疫検査と処罰を行なうこととする。新規定を2006年1月1日から実施以来、大多数の輸入木製梱包材が要求通りであったものの、港湾で の検疫検査では、5-10%の輸入木製梱包材に規定のIPPCマークがないものや、マークが要求通りでないものが見うけられた。特に米国、オーストラリア と一部のアフリカ諸国からのものにマークが要求に一致しない比率が比較的高かった。また、IPPCマークのある木製梱包材の病害虫発生情況はこれまた複雑である。統計によると、今年1-6月上海港でのマーク付き輸入木製梱包材から捕獲さ れた1,000例の生きた有害生物の中には、松の木”癌症”マツノザイセンチュウ、上海港初捕獲の「日本長角カミキリムシ」「冷杉短鞘カミキリムシ」「光 胸断眼カミキリムシ」「暗褐断眼カミキリムシ」「松褐斑黑カミキリムシ」など、重大な森林害虫が含まれていた。病害虫発生情況は東南アジア地区、ヨーロッ パ、米国、南アメリカ諸国からのものが比較的多い。これらの状況から判断するに、一部の国のIPPCマークはあまり信じられず、危険の高い地域また、時々有害生物のいる貨物木製梱包材に関しては、有害生物がIPPCマークに隠れて我国に侵入せぬように、検疫検査を厳重にする必要がある。
輸出入貨物の正常な通関手続きを確保し、貿易摩擦を減らすため、当局は輸入企業およびその代理人に輸入木製梱包材検疫規定をきちんと重視するように、もう 一度注意を与える。たとえば、輸入貨物木製梱包材の使用状況やマークの状況につき正しく申告するように、同時に、輸入企業では貿易契約締結時に貨物に木製 梱包材を使う場合は消毒処理をしてIPPCマークを付けるようにはっきりと記載すること。木製梱包材にマークを付けることを絶対に忘れないようにすれば、 面倒がなく経済的な損失も必要ない。 |